【オフィシャル】人形町今半

七味唐辛子の魅力

2026年08月13日

「暑さのせいで食欲が沸かない…」

近年、夏の暑さが深刻になってきたことをはじめ、激しい気候の変化や日々の慌ただしさの中で、なんだか身体が疲れていませんか?
そんなときに私たちの強い味方となってくれるのが、日本の伝統的なスパイス ”七味唐辛子”です。

そのピリッとした刺激と豊かな香りは、夏バテ気味の身体に心地よい活力をもたらしてくれるだけでなく、古くから健康を支える薬味としても親しまれてきました。

今回は、食卓を救う七味唐辛子の魅力と、人形町今半にしかないオリジナル七味の秘密をご紹介いたします。

七味唐辛子の誕生

七味唐辛子が生まれたのは、諸説ありますが江戸時代初期の寛永2年(1625年)頃と言われています。江戸の薬研堀(やげんぼり)という場所で、「からしや徳右衛門」という人物が考案したという説が有力です。

興味深いのは、七味が最初から「調味料」として作られたわけではないという点です。当時は漢方薬の考え方を取り入れた、「健康のための薬味」という位置づけでした。
薬研堀は、薬問屋が軒を連ねる地域であり、薬種を扱う知識が豊富だったことから、この地で七味唐辛子が生まれたのも納得がいきますね。

七味唐辛子には、中国から伝わった「医食同源」(食べ物と薬はどちらも健康のための大切なものであり、源が同じであるという考え方)の思想が反映されています。含まれる素材にはそれぞれ薬効があるとされていました。

- 唐辛子:体を温める、消化促進
- 山椒:胃腸を整える
- 陳皮(みかんの皮):咳止め、消化促進
- 麻種・けしの実:滋養強壮


七味唐辛子は「美味しさ」と「健康の維持」を一度に叶える、特別な調味料となったのです。

三大七味

現在「日本三大七味」と呼ばれている老舗が、それぞれの地で発展しました。いずれも寺社の参道で発展したという共通点があります。参拝客へのお土産として、また旅の道中の”健康を願う縁起物”として親しまれました。

Ⅰ.やげん堀(東京):七味唐辛子発祥の店とされます。初代からしや徳右衛門が漢方をヒントに考案しました。ほどよい辛味と豊かな風味のバランスの取れた、キリッとした辛さが特徴の七味です。

Ⅱ.七味家本舗(京都):清水寺の参道で「からし湯」を参拝者に提供する茶店から発展しました。山椒の香りを重視した、上品な風味が特徴です。

Ⅲ.根元 八幡屋礒五郎(長野):1736年創業、善光寺の参拝客に人気です。辛さと風味のバランスの良さが特徴の仕上がりです。

興味深いのは、これらの老舗がそれぞれ異なる配合を守り続けていることです。つまりその土地の食文化や好みが見事に反映された結果でしょう。関東の濃い味付けの料理には辛い七味が、京都の繊細な料理には香り高い七味がぴったり合うのです。

ちなみに人形町今半のすき焼は、オリジナルの割下を使用。甘くてとろける口当たりの黒毛和牛に、濃厚な割下と、まろやかな卵が絡み合う、伝統的な美味しいすき焼です。

すき焼を炊いた後に残る割下の中には、お肉とお野菜の旨味がぎゅっと詰まっています。その中に溶いた卵を流し入れ、ふわっと仕立ててご飯の上にお乗せする……それがまさに人形町今半の名物、”ふわ玉ご飯”なのです。

すき焼のラストを飾る、香り高い一振り

ふわ玉ご飯の上に、香り高くパッと振られる一振りの七味。
実はこの七味、人形町今半が長野県の老舗とともに、一からつくり上げたオリジナルブレンドなのです。ここでしか味わえないその一振りには、たくさんの方の想いとこだわりが込められています。

このオリジナル七味を一緒につくり上げたのは、長野県・善光寺の参道に本店を構える七味唐辛子の老舗、”根元 八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)”さんです。八幡屋礒五郎さんの素材へのこだわりは、非常に徹底しております。農家さんと手を結び、自社畑まで持つほどの徹底ぶりです。
この七味には、次の7つの香辛料が配合されています。


大鹿唐辛子(おおしかとうがらし)
 → 信州伝統の野菜。うまみと甘みが特徴
万願寺唐辛子 (まんがんじとうがらし)
 → 辛味のない唐辛子
山椒
 → しびれと爽やかな香り
陳皮(ちんぴ)
 → みかんの皮を乾燥させたもの。柑橘の香り
麻種
 → 火であおると香り高いスパイス
白胡麻
 → ナッツのような甘みと香ばしさ
生姜
 → 独特の香りとピリッとしたアクセント

「香り」で魅せる。唯一無二の七味唐辛子

かねてより八幡屋礒五郎の商品を愛用していた人形町今半メンバーの、「自分たちのすき焼の割下に合う七味を、一からつくれないだろうか?」という発想が、オリジナル七味の完成のきっかけでした。

オリジナル七味の開発においてもっともこだわったのは、辛すぎず、すき焼の邪魔をしないで山椒の香りが引き立つ七味。
それには唐辛子の配合と山椒のボリューム調整が必要でした。その決め手は、生姜(しょうが)でした。
あえて山椒を半分の量にして生姜をその分増やしたことで、逆に山椒の存在感がグッと引き立ち、絶妙なアクセントになることを発見したのです。

辛さで主張するのではなく、香りで魅せる。「七味・山椒は辛くてしびれるもの」という印象を、良い意味で覆す仕上がりになりました。

爽やかな山椒と、程よい唐辛子の刺激、そして奥で弾ける生姜のアクセント。
ふわ玉ごはんに添えられた香り高い一振りが、心と身体に活力を与えてくれることでしょう。

参考↓
やげん堀オフィシャルサイト
七味家本舗オフィシャルサイト
根元 八幡屋礒五郎オフィシャルサイト
日本三大七味